キルティングってどんな生地?生地の特徴を解説
キルティングは、エジプト・ロシア・中国などで防寒用、敷物として作られたのが始まりです。7世紀ごろサラセン(イスラム帝国)の騎士の鎧の内着として使われ、十字軍の遠征によってヨーロッパに伝わりました。その後、花柄を織り込んだ衣料品や室内装飾として人気が高まり、多くの人々に愛される生地となりました。
主に「保温」「装飾」の目的で使わるキルティングですが、発祥の地によって作り方もさまざまです。私たちがよく知る、2枚の布の間に綿(ワタ)や毛の芯を入れ、ステッチで押さえて作られるものは「ヨーロピアンキルティング」の一種です。他にも装飾品として人気の高い「パッチワークキルティング」、それが発展して作られた「ハワイアンキルティング」などが有名です。
キルティングの特徴
キルティングはもともと寒い地域で作られた生地なので、明確な特徴があります。ただ、装飾品としての人気が高まってからは多くの生地が登場し、さまざまな用途で使われるようになりました。今回はキルティングが持つ基本的な特徴とあわせて、ソーイングする時のメリットもご紹介します。
特徴1:保温性に優れている
キルティングの一番の特徴はやはり暖かいことです。もちろん保温性だけで見ると羽毛には劣りますが、キルティングは衣類以外にも使えるので、羽毛の生地にはないメリットをたくさん持っています。特にベース生地にコットンなどの天然繊維も使えることは、機能性とファッション性の両面で楽しむことができる理由のひとつです。
特徴2:丈夫で長持ちする
キルティングは2枚の生地をステッチで押さえて作るため、さまざまな角度から負荷がかかっても破れにくいのが特徴です。また中綿を入れて厚みを出すことでより耐久性が上がり、一枚の織り生地よりも断然へたりにくく長持ちしてくれます。