色気と品格が魅力のPaisley柄
ペイズリーの形はゾウリムシやミドリムシなどの原生動物、植物の種子・胞子・果実、花弁、ボダイジュなどの葉、初期段階の胎児、尾を引いた生命の塊などに例えられ、生命力や霊魂と結び付けられることもある。
ペイズリーの発祥の地として挙げられているイラン、インドでは本来模様が持っていた宗教的意味や象徴性は忘れられ、単純に装飾として使われています。この植物文様の起源として、西アジアに古くから伝承される“生命の樹”がモチーフとする説があります。“生命の樹”とは、ほとんどすべての民族、文明の美術に見られる生命の象徴、樹木崇拝の一表象です。ナツメヤシやボダイジュ、トネリコなどさまざまな樹木がモチーフとなっていますが、カシミール地方においては糸杉に由来するとの説があります。
ペイズリー柄は最も認識度の高い柄模様の一つ、配置のパターンに様々な変化を付けることができて、空間の構成の自由度が高い、色の組み合わせ、花のデザイン、大きさはそれぞれ異なっていて、「勾玉型」「涙柄」ならまだいいほうで「ミドリムシ」と呼ばれることもある不思議な柄です。
ペイズリー柄は男性に似合う柄模様であり、強くて柔らかい美しさを持っていながら、「生命の樹」と呼ぶナツメヤシの種子と捉えており、特別な意味を持つ柄だからです。